成功は過去にある

「過去に成功はない」
「未来を見よう！」
　
と言っているイノベーターがいる。
　
これは、一理あるが、一理ない。
　
というのも、
　
そんな風に言っているイノベーター自身も、
　
・「過去」に持っていた欲望
・「過去」にあったフラストレーション
　
といったものを、エネルギー（起爆剤）
にして、大人になってから形にしている。
　
その人自身が、
　
・「過去」にやって来た経験
・「過去」に身につけたスキル
・学生の頃に知り合った人脈
　
などといったものを含めて、
「新しい未来」を描ける。
　
　
もちろん、ヴィジョンや目標は、
「未来」に置いて、大きく描く
必要があるが、
　
それらを構成するツールは、
「過去」にこそ、ある。
　
というか、「過去」にしかない。
　
　
現状に不満がある多くの人は、
「過去」を嫌って、
　
「リセットボタンを押して、
　全く新しく始めたい！」
　
と思ってしまっているが、
　
「未来」は、「過去」の
リソースからしか作れない。
　
・学んだこと
・経験したこと
・身につけたスキル
・知識
・人脈
・資金
　
といった「過去のリソース」が、
　
パーツとなり、
武器となり、
原動力（エネルギー・燃料）となって、
　
「未来」を形づくることになる、
　
ということ。
　
　
例えば、
　
あなたが今、サラリーマンだったとして、
嫌で嫌で、そこから抜け出して、
起業したい！と思っているなら、
　
「本当に、その会社でサラリーマンを
　やっていることは嫌なのか？」
　
ということを、もう一度考えてみてほしい。
　
そして、
　
「嫌な部分」を分解しみてほしい。
　
・特定の上司だけが嫌なのか？
・特定の同僚だけが嫌なのか？
・会社の社風だけが嫌なのか？
・出勤時間だけが嫌なのか？
・会社の場所だけが嫌なのか？
・事業内容だけが嫌なのか？
・商品・サービスだけが嫌なのか？
・売り方だけが嫌なのか？
　
「嫌だ！」と思っていても、
細かく分解してみると、
　
「全部が嫌！」
　
ということではないのではないだろうか？
　
　
サラリーマンを辞めて起業するときに、
　
「サラリーマンとしてやって来たこと
　全てが嫌！」
　
だと勘違いしてしまって、
　
それまでの経験やスキルなどを
無視して、全く関係ない分野で
ゼロからスタートしてしまう人がいる。
　
でもそれだと、
　
全く何の武器もないままビジネスを
行うことになってしまうため、
大抵の場合は、上手くいかない。
　
仮に上手く行くにしても、
時間と労力が相当かかる。
　
それよりも、
　
今の会社の延長線上で考えて、
　
例えば、会社に集まっている
クレームを1つでも解決して、
　
そこで自分に付いてくれた
顧客を持って独立する方が、
圧倒的に早い。
　
　
自分の「現在」や「過去」を嫌って、
リセットボタンを押して、一から
（場合によっては、ゼロから）
やり直そうとしている人が多いが、
　
実際には、それは不可能で、
　
自分の「過去」を嫌わずに、
それをリソースとすることで、
　
それが
　
・ビジネスの種
・お金のなる木
　
になって行く。